【column】果実感たっぷりのIyokan Juicy IPAのはなし

【column】果実感たっぷりのIyokan Juicy IPAのはなし

こんにちは、ブルワーの石井です。
暑い日が続いていますね。こんな日には、仕事終わりにキンキンに冷えたビールをジョッキでグイっといきたくなります。私も夏の間は自宅にあるジョッキグラスに大手ビールを注いで「やっぱりビールはおいしいなぁ」と楽しんでいます。
でも今回は、そんな大手ビールに負けないくらい飲みやすく、果実感たっぷりの「Iyokan Juicy IPA」のおはなしです。

私たちは以前、「Iyokan Seison」というビールをつくりました。こちらは愛媛県産のオーガニック伊予柑の摘果果実(若い状態の伊予柑)の皮を使い、まるでライムのような青く爽やかな風味が好評をいただきました。

そして今回は、同じく愛媛産の完熟オーガニック伊予柑ですが、皮と果汁をまるごと使用しました。
ビアスタイルはセッションIPAで、アルコール度数が低めの3.5%と非常にライトな仕上がりです。グイグイ飲める軽快さがありつつも、ただ軽いだけではなく、ホップとフルーツのキャラクターがしっかりと立ち、飲み飽きることのないバランスを目指しました。


モルトは淡色系を主体に構成し、軽やかなボディ感と、発酵後のクリーンな余韻が残るよう設計しました。使用した酵母は、WHC Labの「Pineapple Passion」を使用しました。この酵母が生み出すパッションフルーツやパイナップルのようなトロピカルな香りは、伊予柑の柑橘アロマと絶妙に調和し、ふくよかで層のある香りを生み出しています。

ホップはあえて柑橘系ではなくNuggetを選びました。スパイシーでハーバル、そしてわずかにフローラルなキャラクターを持つこのホップは、伊予柑ピール由来のビター感と好相性で、甘くなりすぎることなく、後味をキュッと引き締める役割を果たし、このビールの骨格をしっかりと支えてくれています。

飲んだ瞬間に広がる伊予柑の明るく爽やかな風味、そしてその後に軽やかな苦味が心地よく続く――まさに“柑橘を飲む”ような感覚のセッションIPAです。
夏になると、「爽快感」と「個性」のどちらを優先するかで、ビール選びに悩む方も多いかもしれません。でもこのビールなら、その両方をしっかり楽しめます。


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最後にひとつ。クラフトビールに限らず、ビールはぜひグラスに注いで飲んでみてください。見た目と香りがより引き立ち、飲み心地も数段アップします。
みなさんもぜひお気に入りのグラスに注いで、冷えた一杯をお楽しみください。