こんにちは。
ヘッドブルワーの伊藤です。
寒さが厳しい季節ですが、私は毎年この頃になると花粉がいつ舞い始めるのか気になって仕方がないです。
今回のcolumnは、Better life with upcycleのビール醸造の特徴でもあるパンのミミをどのように使ってビールができるのか、ですが、
こちらを製造工程で分けて説明していきます。
そもそもビールとは何かというと、酒税法の一部を抜粋すると
「麦芽、ホップ、水を原料として発酵させたもの」
になります。
そして、先述した原料は主に以下の4つになります。
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水:ビールは飲料なのでマストです。
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麦芽:発芽させた大麦。酵母の発酵で必要なグルコースの元となるデンプンはこれから供給されます。
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ホップ:ビールの特徴でもある苦みと香りの元です。
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酵母:麦芽から得た糖分をエサにして、CO2とアルコールを作ります。
これらの原料をどうにかこうにかしてビールができるのですが、その工程をかなり大きく分けると、
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糖化
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煮沸
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発酵・熟成
このフローでビールになっていくわけですね。
今回はこの【糖化】について説明をしたいと思います。
まず糖化の目的とは「麦芽のデンプンをグルコースに分解すること」です。
デンプンとはグルコースが重合した化合物で、このままだと大きいので酵母が資化しにくい(エサにできない)ため、
原料の水と麦芽を煮込むことで分解を促しております。
この分解のカギになるのが麦芽に含まれる「アミラーゼ」です。
麦芽とは大麦内でアミラーゼを分泌させるために発芽、乾燥させ麦芽化したものです。
そのためシンプルな大麦を煮込んだとてデンプンがグルコースになることはありません。
ここの糖化でBetter life with upcycleはパンのミミを麦芽と一緒に煮込んでおります。
このパンのミミは母体のパン製造部門で出た残渣です。これをビールに再利用しております。
パンも原料は小麦ですがデンプン質ですので、麦芽のアミラーゼがある環境下ではパンのミミのデンプンもグルコースに分解してくれます。
理論上はデンプン質であればパンでなくても麦芽と煮込んだらグルコースに分解されます。米とか芋とかトウモロコシとか。
煮込む時間はビールの種類によって変えますが、約60分。
そして、糖度を計って糖化が終わったのを確認したら終了です。
その後は水と麦芽が混ざった「麦芽もろみ」という状態から濾過をして、液体だけの状態「麦汁」にして【煮沸】に移ります。
煮込むときの水量や温度、水質など細かくお伝えしたいこともあるのですが、マニアックな話はまたいつか記事にできたらと思います。
次回は【煮沸編】です。