食パンのミミはなんと全体の40%!
わたしたちがもともとはパン屋であることはすでにご存知の方も多いですよね。パン工場ではサンドイッチ用食パンをつくると大量の不要なパンのミミが発生してしまいます。揚げて砂糖をまぶして…なんてなつかしい記憶を思い出す方も多いんじゃないでしょうか。
ところで、パン工場ではどうやって食パンからミミを切り落としているんでしょうか。家庭ではスライスされた食パンをまな板の上においてナイフで切っていますよね?
工場では大量のパンを効率よく処理しなければいけないので、先にミミを切ってからスライスしているんです。パン工場では一般的に、食パンは3斤分を1本の食型で焼いていて、これをミミ取り専用の機械に入れるとベロンといとも簡単に長辺4面の表皮を切り落としてしまうんです。
結果、4枚の長い板状のミミと、そのあとにスライスで出た両端の2枚のミミがうまれるというわけです。
では、食パン1斤を作るとどのくらいのミミが切り落とされるのかといいますと、 実に総重量の約40%がミミです。つまり、食パン1斤のうち、半分近くが日の目を見ずに消えてしまうということになります。驚いたでしょ?
パンのミミはただの端っこじゃない
パンの表面は、焼成時に生地膨張と高温にさらされる部分で、密度が高く、水分が少ないのが特徴です。そのため、食パンの部位の中でも比重が重く、しっかりとした食感が生まれます。つまり、決して「不要な部分」ではなく、小麦本来の美味しさが凝縮された部分ともいえるんです。
ちなみに、パンのミミが茶色いのは、パン生地に含まれる糖分が加熱によって褐変(茶色に色づくこと:メイラード反応)してあのような色味になります。フランスパンなどはパン生地の糖分がかなり低いので焼き色がつきにくいです。なので、菓子パンや食パンなどに比べてかなり高温で長時間、しっかりと焼いています。
ちょっと脱線しましたが、ここで出る食パンのミミは市場に出回ることなく、ほとんどが飼料化されてしまうのが現状です。ふつうに食べられるフードグレード(人が食べられる食品衛生水準)にもかかわらずです。
環境問題や食品ロスの観点を抜きにしても、「これでいいのか?」という疑問が湧いてきますよね。美味しくて、栄養価もあるのに邪魔者あつかい。家畜の飼料にこそなれ、見向きもされない存在。それがわたしたちにとって、あまりにもやるせない現実でした。
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