【column】酵母だョ!全員集合

【column】酵母だョ!全員集合

こんにちは。

ブルワーの伊藤です。

 

最近、野草にはまってます。

もともと山菜とかが好きで、ちょくちょくなってるのを見つけたことはありました。

ただ雑草レベルで身近なものも、調べてみると結構食べられるもの多いです。

まあ毒草も多いので、見分けられない私は食べたことないんですけど。

ただそう思って周りを見渡すと、普段の道がいっきに解像度が上がってみえます。

師匠みたいなの人と一緒に採って、いつかは食べてみたいです。

 

 

して、今回のコラムは酵母の凝集性についてです。

私も勉強しながらまとめていく感じなので、読みにくかったらごめんなさい。

 

まず酵母の凝集性(Flocculation)とは

 

発酵の終わりに酵母細胞同士がくっつき、塊となって浮上または沈殿する性質のことです。

 

 

凝集するメカニズムは化学的には複雑なのでざっくりいうと、

酵母の細胞壁にあるタンパク質が糖を介して他の酵母の細胞壁タンパク質と結合することで物理的に凝集します。

意義としては、栄養(主に糖)がある状態ではバラバラに浮遊して細胞を増やしていくのですが、

栄養不足の環境になると凝集することで内側にある酵母を環境ストレスから守るためだそうです。

 

(引用:https://www.imperialyeast.com/resources/pro-video-library)

 

野生酵母のような遺伝子的に野生に近い種類だと凝集性が弱く、現代のビール酵母がどのように凝集性を獲得したのかというと、

それは先人たちが選択してきた結果だそうです。

 

ビール酵母は発酵が終わると回収してまた次のビールに使用されるのですが、

その時に何度も回収していくうちに凝集して回収しやすいものが選択され継代されてきたことで、

現代のビール酵母のように凝集性が高いものになってきたというわけです。

 

ただ昨今のクラフトブルワリーだとベルジャン、イングリッシュ、アメリカン様々なスタイルのビールを作っているし、

ドライホップもバンバンしているので酵母を回収して使いまわすところは少ないと思いますが。

 

 

この凝集性が味わいにどう影響していくのかですが、

過去に私が上げたコラムでキラキラしたビールについて綴りましたが、酵母の種類によって凝集性の強弱が存在します。

(過去コラム:https://upcycle-beer.com/blogs/topics/column-%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%81%97%E3%81%9F%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF-%E9%85%B5%E6%AF%8D%E7%B7%A8

 

凝集性が高いとクリアな見た目と味わいになります。一方、ヴァイツェンやベルジャンホワイト、ヘイジーIPAなどで使用される低いものは、

酵母由来のアロマを感じたり口当たりが柔らかくなります。

作るスタイルによって、凝集の強弱を考える必要があるわけですね。

(引用:https://schneider-weisse.de/en/node/15)

 

またヘイジーIPAなどホップを大量に使うビールはホップ由来のポリフェノールがタンパク質と結合して濁りを形成する場合もあるので、

一概に酵母だけが濁りの原因というわけではないです。


 

 

以上のように、酵母の凝集性という部分だけ着目してもかなり面白いです。

というか書いてて面白かったです。

 

 

ではまた。